住宅ローン減税をご存知でしょうか?
住宅を購入された方ならばお分かりかと思いますが、ざっくり言うと住居をローンを組んで購入した場合、借入額の残高の1%が戻ってくる制度です。
正式名称は住宅借入金等特別控除というのですが、世の中では住宅ローン減税の方が一般的だと思っています。
例えば住宅ローンの残高が3000万円だとしたらその1%の30万円が所得税から控除される仕組みになっています。控除という言葉は分かりづらいと思うので、ざっくり言うと返ってくるイメージになります。上限は4000万円の1%の40万円になります。
昨年の消費増税時に、10年間の期間だったものが13年間へと変わっています。
今回の要件緩和とは
住宅ローン減税を受けるためには様々な条件を満たす必要があります。
そのうちの一つに住宅の広さがありました。従来の要件では床面積が50m2以上となっておりましたが、今回の要件緩和では40m2以上になる見込みです。
これは単身者やDINKS世帯の増加を加味していると思われます。
単身だけど住居が欲しいなと思っている方にとって50m2は広い上に価格も高くなりますので、今回の緩和で購入しやすくなるのではないでしょうか。
ただし注意が必要です。40㎡以上50㎡未満の住居を取得し住宅ローン減税を受ける場合に、所得制限が設けられ、1000万円以上の所得がある場合は対象外となってしまいます。
これは高所得者が投資用に購入することを防ぐ目的だと思われます。
住宅ローン減税を受けるための注意点は
住宅ローン減税を受けるためには様々な条件があると先ほど述べましたが、どういった点に注意が以下に挙げたいと思います。
・自己居住の物件であること
・合計所得額が3000万円以内であること
・床面積が50㎡以上であり、その半分以上が自信の居住用であること
・対象となる物件に対して10年以上のローンを組むこと
※長期譲渡所得の課税についての条件もありますが、ここでは割愛します。
また、中古住宅の場合は、上記の条件に加えて、築年数や耐震に対する条件があります。ここも専門的な話になってしまうので割愛しますが、知りたい方がいましたら、ご連絡ください。また、「中古住宅 住宅ローン減税」などで検索すると出てきますのでそちらをご確認ください。
今後緩和されて欲しい部分
中古住宅の条件に築年数があります。建物が古くなるとその分様々なリスクは出てきますが、適切に管理維持されていれば長く住めると思っています。購入を推進する前提で考えると、現在の条件よりももう少し古い築年数も含まれると購入する人が増えるのではないかと思います。古い住宅を購入して、リノベーションをして住む。取り壊さないため、ビニール袋に3円取るよりよっぽどエコだと思います。
今後の生活がどのようになるかは分かりませんが、家で過ごす時間は増えるのではないかと思っています。そういった意味でも好きなようにリフォームできる持家の方が自己実現できると思います。(大家業をやっている者としては、一定程度賃貸で暮らす方がいて欲しいですが)
住宅を購入する際に注意すべきこと
今後住宅を購入する層が、若く広くなっていくと思います。購入する際には何を注意したら良いのでしょうか。
ズバリ高値掴みをしないことだと思います。恐らく販売する側からすると、今回の要件緩和をきっかけにセールスをしてくる場合があるでしょう。
「住宅ローン減税で◯万円戻ってきますよ」は確実にあると思います。価格が高い程、戻ってくる額も大きくなるので、お得感を感じてしまう場合もあります。
しかし、明らかに相場よりも高い物件の場合は、居住後に売却することになったら大きく価格を下げないと売れなくなってしまいます。適正価格で購入しておくことでそういったリスクを減らすことができると思います。
新しい制度が始まるとそれに乗じて、悪いことを思いつく人がいるものです。予備知識を持って快適な住まいを見つけていただきたいと思っています。
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